hibinote

日々のこと、感じたことをかいています。2019~2023インド⇒2023.7~現在日本にいます

私の内に潜る

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私が10代の頃の事。

 

父はもともと酒癖が悪かったのですが、私が14歳の時それがピークに達していました。朝から晩までお酒を飲み、仕事にも行けなくなり、母がそれをとがめると大暴れしていました。

 

私は怖かったし辛かったですが、それを口に出すことができませんでした。

自分が恐がっていると認めてしまったら、自分が崩壊してしまうと感じていたからです。

 

私は感じないように感じないようにしていきました。

学校も行って、勉強もして、友達といつものように話して・・。

 

高校1年生の秋、その感じないように緊張していた糸が

「プツン」

と切れました。

 

私は食事をとる気がなくなりました。

何も食べたくない=生きること

を拒否しはじめました。

 

そして自分の内から湧き上がってくる怒りに

動揺していました。

 

得体のしれないもう一人の私にのっとられたような気持ちでした。

今思うとそれは、抑圧して見ないようにしてきた自分だったのだと思います。

 

私は知らないうちに「私」を創り上げていました。

そして本当の私が訴え始めました。

 

非行に走る体力も気力もなく、

ただ父や母のせいにしていました。

 

ある時、本当に苦しくて息もするのも困難になって初めて母に

「辛い・・」と伝えることができました。

 

母は私とどう接したらいいのか分からず、つらい思いをしていました。

 

母の知人に紹介されて病院の小児科に受診することになりました。

私はそこで、はじめて自分の話を聞いてくれる大人に出会いました。

 

先生は薬をただ処方するだけではなく、私の話を聞き、

そして私が何も話さない日も、その沈黙と共にいてくれました。

 

私の「存在」をそのまんま受け入れてくれる人がいるんだ!

 

それから私は回復を始めました。

 

そして始めた「自分との対話ノート」。

 

自分の内から湧いてくる感情に潜っていきます。

 

例えば「父が嫌い」と書いて、自分に問いかけます

「どうして?」

そして答えます。

「お酒を飲んで暴れるから」

「どんな気持ち?」

ノートに書いていきました。

 

そうして問い続けていくと

答えがでようと出まいと

なにか内に繋がることができた気がしました。

 

それから10年以上たちました。

色々なことがありました。父はアルコールをやめました。

 

今私の家族はみんな元気にしています。

 

父との出来事は強烈でしたが、それを経験しない自分を想像できません。

 

 

家族の在り方は

それぞれで違っていいし

周りの誰かに特定されなくても

家族の中で

それぞれの存在を認め合えていたら

それだけでいいと思っています。